日本茶が健康茶と言われる理由 6成分を調べてみました!
最近の研究で、お茶には私たち人間の健康によい影響を与えるとされる成分が多く含まれていることが分かってきました。その成分には多様な効果・効能があります。
そのなかでも代表的な6 つの成分をわかりやすく紹介します。
この記事の目次
将来性抜群の万能性分「カテキン」
お茶の渋みを出すタンニンを形成する成分の一部。特に緑茶には良質のカテキンが多く含まれています。
抗酸化作用
カテキンには強い抗酸化作用があり、代表的な抗酸化物質であるビタミンE の50 倍もの力を持つといわれています。
抗菌作用
古くから日本では、カテキンの持つ抗菌作用が利用されていました。
生の魚や貝を食べる寿司屋では、食後に濃い緑茶を出していますが、この習慣は、緑茶に含まれるカテキンの殺菌作用が、生ものによる食中毒の予防に役立てられていたことを表しています。
カテキンの効率的な摂り方
カテキンは緑茶に多く含まれている成分であるため、緑茶から摂取することが最も効率的です。
緑茶は茶葉に湯を注いで、その浸出液を飲みますが、カテキンをはじめとする有効成分は、一番煎じ(最初に煎じたもの)で40%、二番煎じで20% ほどが茶殻に残ってしまいます。よって、茶葉ごと摂るとカテキンを無駄にせず摂取することができます。
美容に健康に「ビタミンC」
緑茶にはビタミンC も豊富なのです。
「煎茶」のビタミンC はレモンの3~5倍と言われています。ちょっと意外ですよね。レモンの3~5倍も含まれるビタミンC「煎茶」を1日4、5杯飲むと、成人の1日のビタミンC 推奨摂取量の4割程度は摂れるとか。外食やコンビニ弁当ばっかりという、野菜をそんなに食べないという方も、昼食や夕食時お茶にするだけでもビタミンC の摂取量が増えますね。
毎日飲めば、ストレス解消や風邪の予防にも効果大です。メラニン色素の沈着を防ぎ、肌の老化を防ぐ抗酸化作用があるビタミンCがたっぷりの緑茶は美肌の強い味方です。
意外と役立つ「カフェイン」
カフェインというとコーヒーがすぐ思いうかびますが、茶葉にもカフェインは含まれています。
コーヒー一杯に含まれるカフェインの量は約80 ~ 12 ミリグラム含まれていますが、お茶一杯にも約15 ~ 100 ミリグラムのカフェインが含まれています。 カフェインには疲労回復、覚醒効果、大脳刺激、強心作用、利尿作用などがあると考えられていて、カフェインはお茶の苦みもつくりだしています。
また飲酒後の酔ってマヒした大脳のはたらきを復活させてくれます。
二日酔いで辛いときは、お茶をゆっくりとたっぷり飲んでスッキリしてください。また利尿作用で、ワル酔いの原因となるアセトアルデヒドを体外に排出させてくれます。
「フッ素」と言えばやっぱり歯
歯磨き粉などでよく目にするフッ素はお茶にも入っています。
フッ素のむし歯予防効果は 1. 再石灰化の促進、2. 歯の質の強化、3. むし歯菌の酵素作用の抑制の3つに分けられます。また、お茶に含まれるタンニンの殺菌作用で虫歯になりにくいのです。各研究機関では、長年むし歯予防の研究がなされ、「お茶を毎日コップ一杯飲むだけで、日本の学童の虫歯は半減するであろう」と提言されています。同時にカテキンの働きで虫歯のもとになる細菌の増殖と、歯垢を抑制します。
こんなものもあるんですね「ミネラル」
ミネラルは血液のアルカリ性を保ち、新陳代謝が円滑に行われるのに必要な栄養素です。
身体の健康に欠かせないミネラルは、毎日飲むお茶にも含まれています。お茶はノンカロリーで、現代人に不足しがちなミネラル(カリウム・カルシウム・マンガン・ナトリウム・鉄・亜鉛・フッ素)も含んでいます。
ミネラルは、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミンとともに五大栄養素と言われ、人間の身体になくてはならない栄養素の一つです。
体内で作ることができないので、食物などで摂らなければなりません。
お茶に含まれるミネラルの含有量は多くはないですが、毎日のお茶で、ごく自然に、かつ、安定的に摂取できるのはうれしいことですね。
癒しのもとテアニン・アミノ酸
アミノ酸は、うま味の素でもあります。
昔から日本料理は、昆布や魚からとる「だし」を使い、「旨味」を大切にしてきました。
お茶に含まれるテアニンは、アミノ酸の一種です。テアニンは、お茶と限られた植物だけに含まれる特殊なアミノ酸で、緑茶では遊離アミノ酸の約1/2 を占めています。
お茶にはテアニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、セリン、アルギニン、ギャバ等、複数のアミノ酸が確認されており、これらが作用して、お茶の旨味・甘味を醸し出します。
玉露、抹茶、かぶせ茶、上級煎茶は、テアニンをはじめとするアミノ酸をより多く含み、旨味・甘味を強く感じます。低温で抽出されるので、上級なお茶は、ぜひ低温でじっくり淹れ、豊かな旨味を堪能してください。茶畑に覆いをして育てられる玉露や抹茶に多く含まれます。
また、 テアニンは、大脳に働きかけてリラックスさせる(脳の広範囲でα波が増大する)働きがあります。